競輪つれづれ(あの日の競輪)岡部芳幸
2026年4月28日 08:35
下馬評で名前もあがらなかったミレニアムダービーの勝者
岡部芳幸 55歳 福島 66期 A級1班
5月1日にスタートする日本選手権競輪(競輪ダービー)。6大会あるGⅠの最大のレース。当然、有力選手の中から優勝者が出ると思われがちだが、ダービーは意外な選手が優勝することが少なくない大会でもある。
例えば82年(大垣)の中里光典、89年(花月園)の小川博美、2000年(千葉)の岡部芳幸など。この中で今も記憶しているのが岡部。
この時は岡部の名前は下馬評にもまったく上がっていなかった。優勝候補として名前があがっていたのは東西の横綱、神山雄一郎&吉岡稔真、鈴木誠、内林久徳、金子将人、太田真一、小倉竜二、稲村成浩、斎藤登志信、村上義弘ら。この中で決勝に乗ったのは内林、吉岡、斎藤の3人だけ。
岡部は北日本同士の斎藤をマーク。小嶋敬二ー山田裕仁の前受け、最終ホームで市田佳寿浩ー内林で先行し、3番手にいた小嶋が捲ると後位は併走してもがき合い、ゴチャゴチャに。斎藤は内に包まれ、岡部は9番手。しかし、3~4コーナーでは混戦状態でレースのスピードが緩んで、サラ足だった岡部が狙いすました捲り一発を決めた。この時は周長500メートルバンクで直線が長い千葉の旧バンクが有利に働いた。岡部は外を強襲して突き抜けた。
まだ3連単はなく、2車単の時代。1万980円の万車券決着だった。
記憶が鮮明なのは連載していた雑誌のコラムに「本命は岡部」と前発表していたから。根拠は北日本には金子、斎藤、後にGPも制する伏見俊昭、有坂直樹など競走得点上位が並んでいたこと。その中で汗をかいていた岡部にそろそろ順番が回ってくると考えた。
レース後は仲間と祝勝会で盛り上がったが、誰もが岡部優勝なんて信じられないとキョトンとしていたような気がする。
(峯田淳)
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