【久留米GⅢ・中野カップレース】新山響平が今年2度目のGⅢ優勝、中野浩一氏も「タイトルすぐ獲れる」と太鼓判
7日に決勝戦が行われた中野カップレースは、新山響平(青森)の優勝で幕を閉じた。GⅢ優勝は3月に開催された豊橋・ちぎり賞争奪戦に続き、今年2度目。通算9度目の優勝となったが、意外にもGⅠの優勝は2022年に開催された競輪祭の1度のみである。
表彰式のインタビューで、インタビュアーも務めた中野浩一氏に「こういうレースができていれば(GⅠ)タイトルすぐ獲れるのに」と聞かれた際、
「(グレードレースで勝つ時は)前で後輩が頑張っている時だけ」
すかさず中野氏が「十分(前で)頑張ってきたじゃない」と続けても、
「自分のためなので」
と、謙虚な姿勢を崩さなかったのが印象的だった。自力タイプの選手でも通常は20代後半頃から番手に回ることが多いものの、新山に関しては32歳の現在も基本はラインの先行を務めることが多い。
初日特選では阿部拓真(宮城)と連携し、打鐘で仕掛ける男気先行。結果こそ地元地区の山崎賢人(長崎)に捲られてしまったものの、阿部が2着、自身も3着に残す快走を見せた。
2日目は最終バックから仕掛ける形になったものの、こちらも番手に回った松谷秀幸(神奈川)が1着、自身も2着と東日本勢でワンツー。準決勝と決勝は初日同様、阿部拓真と連携し、こちらもラインでワンツーを決めている。
ルックス以上にイケメンな走りでファンを魅了
2022年までナショナルチームに所属していた新山。ナショナル組は圧倒的な「タテ」脚がある一方、「ヨコ」の動きは苦手な選手も多い。新山もヨコの動きを積極的にやることは少ないが、彼に関してはそれが“綺麗なレースをする”というプラスな印象を与えており、俳優顔負けの甘いフェイスも加わり、女性ファンを中心に新規競輪ファンの獲得に貢献している。
その圧倒的なスピードについていけず番手が千切れてしまったり、仕掛けが不発に終わり大きな着になることもあるものの、確定板に乗る時はラインでワンツーが決まることが多いのも特徴だ。インタビューでは「全部自分のため」と言い切るものの、その走りからラインや仲間を大事にしていることが伝わることも、ファンを魅了し続ける理由だろう。
2022年から3年連続でS級S班をキープしていたものの、今年は残念ながらS級1班に落ちてしまったが、今年は早くもGⅢを2度制覇。6月8日現在の賞金ランキングでは10位に入っていることから、S班復帰を期待しているファンも多いのではないだろうか。
久しぶりにGⅠタイトルを獲る姿が見たいというファンの想いに応えるためにも、今回の決勝のように新山が番手戦に回れる機会が増えるよう、北日本の若手の成長にも期待したい。